日本語を学ぶ英語話者が驚くポイントのひとつに、カタカナ語があります。日本語では英語由来の言葉をカタカナで表すことが多く、「コンピューター」「バイク」「サラリーマン」などがその例です。
ただし、カタカナ語は必ずしも「英語と同じ意味」ではありません。たとえば「バイク」は日本語ではオートバイのことを指しますが、英語の「bike」はむしろ自転車の意味で使われることが多いです。また「マンション」は英語では大豪邸の意味ですが、日本語では集合住宅を指します。いわゆる「和製英語」と呼ばれる現象ですね。
さらに、日本語の音の仕組みに合わせて発音が変わることもあります。英語の「computer」は「コンピュータ」となり、語尾の「r」はほとんど発音されません。「McDonald’s」が「マクドナルド」になったり、「ice cream」が「アイスクリーム」と伸びたりするのも、日本語の音に合わせて調整されているからです。
面白いのは、日本語のカタカナ語をそのまま英語話者に言っても通じないことがある点です。「サラリーマン」と言っても英語には存在しないので、「office worker」や「businessperson」と説明しなければなりません。逆に、英語話者が日本語のカタカナ英語を見て「自分たちの言葉が変身している!」と驚くこともあります。
つまり、カタカナ語は「英語を取り入れて日本語流にアレンジした表現」と言えます。英語と日本語が出会って生まれたユニークな文化現象であり、その違いを意識すると、言葉の面白さがいっそう感じられるでしょう。