チーズといえば食卓を彩るおなじみの食材ですが、英語ではユニークな表現にもたびたび登場します。
たとえば「big cheese」。直訳すれば「大きなチーズ」ですが、意味は「重要人物」や「お偉方」。20世紀初頭のアメリカの俗語で、当時は「最高のもの」をチーズになぞらえていたそうです。今でもカジュアルな場面で使われる表現です。
また、「say cheese!」は写真を撮るときの決まり文句。口を「チーズ」と発音すると自然に笑顔の形になるため、カメラの前で使われるようになりました。いまや世界共通のフレーズになっていますね。
一方で「cheesy」という形容詞もあります。これは「チーズっぽい」ではなく、「安っぽい」「わざとらしい」という意味で使われます。たとえば「a cheesy movie」といえば、ちょっとベタすぎる恋愛映画のようなイメージです。
さらに、イギリス英語では「chalk and cheese」ということわざがあり、「まったく違うもの」を指します。チョークとチーズ、確かに似ているようで実際は全然違う組み合わせですね。
チーズの表現を見ていくと、食べ物としての存在感の強さがそのまま言葉に反映されているのがわかります。次にチーズを食べるとき、「big cheese」や「say cheese!」を思い出してみると、英語の世界がちょっと身近に感じられるかもしれません。