言語の違いは、笑いの作り方にも表れます。英語と日本語では、ジョークの仕組みや楽しみ方に少し差があります。
英語のジョークは「言葉遊び(pun)」が多いのが特徴です。たとえば同じ発音で意味が違う単語をかけ合わせて、意外性で笑わせます。ダジャレに近いですが、英語では「言葉の二重の意味」が強調されることが多いですね。また、オチを一言で決める「one-liner(ワンライナー、短いジョーク)」など、テンポの良さも重視されます。
一方、日本語のユーモアは「状況」や「間」による笑いが多い気がします。落語のように、会話のやりとりや沈黙のタイミングでじわっと笑いが生まれるスタイルも典型的です。もちろんダジャレもありますが、日本語では「語感の面白さ」や「漢字の当て字」など、音と文字を行き来する工夫も多いですよね。
さらに、ユーモアの「役割」にも違いがあります。英語圏ではアイスブレイクとして軽いジョークを交わすのが一般的です。「自己紹介の最初に一言ジョーク」という場面も珍しくありません。日本語では初対面でいきなり冗談を言うより、ある程度関係ができてから笑いを共有する方が自然だと感じる人が多いですよね。
つまり、英語は言葉の仕掛けで笑わせる文化、日本語は場の空気で笑いを生み出す文化だといえるかもしれませんね。
