「方言」は英語で「dialect」と言います。「a regional dialect(地域の方言)」のように使われ、地域ごとの言葉の違いを指します。日本語で言う「関西弁」や「東北弁」と同じように、英語にも地域によって発音や言葉遣いの違いがたくさんあります。
まずイギリスだけを見ても、「British English(イギリス英語)」の中にいくつもの方言があります。たとえばロンドンの「Cockney(コックニー)」や、スコットランドの「Scottish English」、リバプールの「Scouse(スカウス)」など。それぞれ発音や言い回しがかなり異なります。たとえば「water(ウォーター)」はロンドンでは「ウォッア」のように聞こえることもあります。
アメリカにも地域差があります。「Southern accent(南部なまり)」や「New York accent(ニューヨークなまり)」など、方言というより「accent(なまり)」として意識されることが多いです。英語では「dialect」と「accent」を区別するのが特徴で、「dialect」は語彙や文法も異なる場合に使われ、「accent」は主に発音の違いを指します。
また、方言はその土地の文化やアイデンティティにも深く関わっています。イギリスの人にとって方言は「どこ出身か」を示すサインでもあり、話すだけで相手がどの地域の人か分かることもあるそうです。
英語学習者にとっては、標準的な英語(いわゆる「Standard English」)が基本ですが、方言やなまりを知ると英語の世界がぐっと広がります。同じ言語でも地域ごとに個性があり、それぞれの「英語」が生きた文化を反映しているからです。
「dialect」は単に言葉の違いを指すだけでなく、その土地の暮らしや歴史を感じさせる窓でもあるのかもしれませんね。
