英語で「義理」は何て言う?「義理」に関する英語表現

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日本語の「義理」は、とても日本的な言葉です。人との関係の中で「お世話になったから」「立場上そうすべきだから」と行動する、いわば「人情と責任のあいだ」にある考え方です。英語にはこの感覚にぴったり合う単語はなく、文脈によってさまざまに言い換えます。

まず、もっとも近い表現としては「obligation(義務)」や「duty(責任)」があります。たとえば「義理で参加する」は「I’m going out of obligation.」や「I feel I have a duty to go.」といった言い方ができます。ただし、これらの言葉は少し堅く、義理人情の温かさよりも「やらなければならない」という重さを感じさせます。

もう少しやわらかく「お付き合いで」「社交的な義理で」という場合は、「out of courtesy(礼儀として)」や「as a favor(好意として)」などが自然です。たとえば「義理チョコ」は「obligatory chocolate」よりも、「courtesy chocolate」や「just a small gift out of politeness」と説明するほうがニュアンスが伝わります。

また、「義理人情」のように人との関係を重んじる意味では、「loyalty(忠誠)」や「a sense of duty to others(他人への責任感)」が近い表現です。英語には「loyal friend(義理堅い友人)」という言い方があり、義理を果たす人を温かく評価するニュアンスがあります。

つまり、「義理」は英語で一言で表すのが難しい表現です。社会的な責任としての「obligation」、礼儀としての「courtesy」、人情としての「loyalty」など、どの面を伝えたいかによって使い分けるのがポイントです。

英語では個人の自由や率直な気持ちを重視する文化が強いため、「義理で~する」という考え方自体が少し珍しく映ることもあります。ですが、相手への思いやりやつながりを大切にするという点では、どの文化にも通じるものがありますよね。

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