日本語の「弁当箱」は、今では世界でも知られる言葉になっています。英語では基本的に「lunch box」と言いますが、日本のようなスタイルのものを指すときには「bento box」という言葉もよく使われます。
「lunch box」は直訳すると「昼食の箱」。子どもが学校に持って行くお弁当や、職場で食べるランチを入れる容器を広く指します。アメリカやイギリスでは、金属製やプラスチック製の箱型の容器が一般的で、「packed lunch(持参した昼食)」とセットで使われることもあります。たとえば「I brought my lunch box(お弁当箱を持ってきた)」という感じです。
一方、「bento box」は日本発の言葉として英語に定着しつつあります。海外のレストランやスーパーでは、「bento」とだけ書かれていることもあります。中身がご飯・おかず・野菜などに分かれていて、見た目が美しくバランスの取れた食事というイメージがあり、英語圏でも人気があります。
「bento」には単なる「お弁当」という意味以上に、「手作り」「工夫」「心づかい」といったニュアンスが感じられるようです。英語の記事などでも「Japanese bento culture(日本の弁当文化)」のような表現がよく使われています。
ちなみに、保温機能のある弁当箱は「thermal lunch box」や「insulated lunch container」と言えます。「thermal」は「保温性の高い」、「insulated」は「断熱の」という意味の単語です。
こうして見ると、「弁当箱」という言葉ひとつにも文化の違いが表れていますね。英語で「lunch box」と言えば日常的、「bento box」と言えばちょっと特別。日本の弁当文化がそのまま英語に取り入れられているのは、なんだかうれしいことですね。
