「霜」は英語で「frost」と言います。寒い朝に草や窓ガラスが白く凍りつくあの現象ですね。英語でも日本語と同じように、冬の静けさや季節の変わり目を感じさせる表現としてよく使われます。
たとえば、「There was frost on the grass this morning.(今朝、草の上に霜が降りていた)」のように言います。「frost」は名詞としても動詞としても使え、「The windows were frosted over.(窓が霜で覆われていた)」のように動詞形になると「霜がつく」「凍る」という意味になります。
また、霜のついた状態を表す形容詞「frosty」も便利です。「a frosty morning(霜の降りた朝)」「a frosty window(霜で白くなった窓)」など、冬の風景をやわらかく描く言葉として使われます。さらに比喩的に「frosty」は「冷たい」「よそよそしい」という意味でも使われます。「a frosty attitude(冷たい態度)」と言えば、心に霜が降りたような雰囲気を指します。
地域によっては、「霜が降りる」ことを「there’s a frost」や「we had a frost last night」と表現します。天気予報では「frost warning(霜注意報)」という言葉も使われます。
同じ「frost」でも、アメリカ英語とイギリス英語では使われ方に少し違いがあります。アメリカでは「frost」と「freeze」を区別して、「frost」は地表に霜がつくこと、「freeze」は気温が氷点下になることを指す傾向があります。
「frost」という言葉には、冷たさの中に静かな美しさがあります。英語で冬の景色を描くとき、この一語を使うだけで、空気の冷たさや朝の光まで伝わるような気がしますね。
