日本語の「氾濫」は、水があふれることを指すだけでなく、情報や感情などが行き過ぎる様子にも使われます。英語でも、状況に応じていくつかの表現があり、自然現象と比喩的な使い方で言葉が変わります。
まず、川や雨による実際の「氾濫」は「flood(フラッド)」が基本です。「The river flooded(川が氾濫した)」や「a flooded area(浸水した地域)」のように使います。「flood」は名詞にも動詞にもなり、「There was a big flood last year(昨年大きな洪水があった)」というように使い分けられます。
一方で、比喩的な「氾濫」には「overflow」や「be flooded with~」がよく使われます。「The city was flooded with tourists(観光客であふれかえっていた)」や「My inbox is overflowing with emails(受信箱がメールでいっぱいだ)」のように、物理的ではなく多すぎる状態を表すときに便利です。
さらに、情報や感情があふれる場合には「a flood of~」という表現もあります。「a flood of information(情報の氾濫)」や「a flood of emotions(感情のあふれ)」のように、あまりに多くて処理できないイメージを伝えることができます。
面白いことに、「flood」という言葉にはネガティブな響きだけでなく、勢いのあるエネルギーを感じさせることもあります。「The stage was flooded with light(舞台が光で満たされた)」のように、あふれるほどの光や音を描くときにも使えます。
つまり、「氾濫」は英語では「flood」「overflow」「be flooded with」など、具体的な状況によって言い換えるのが自然です。どの表現も、「あふれる」という共通のイメージを持ちながら、水、情報、感情などさまざまな場面に対応できるのが面白いですね。
