日本語の「履歴」は、使う場面によって意味が少しずつ変わります。英語でも一語で完全に言い換えられるわけではなく、「career」「record」「history」などを使い分けます。
まず、仕事や学歴の「職務経歴」を指すときは「resume(レジュメ)」や「curriculum vitae(CV)」が一般的です。アメリカでは「resume」、イギリスでは「CV」と呼ぶことが多いですが、どちらも「これまでの仕事・学業の履歴」をまとめた書類を指します。たとえば「Please send your resume(履歴書を送ってください)」という言い方が使われます。
次に、「操作履歴」や「閲覧履歴」といったデジタル関連の文脈では、「history」や「record」を使います。パソコンやスマートフォンのブラウザで見る「search history(検索履歴)」や「browsing history(閲覧履歴)」がその例です。また、アプリや機械の「使用履歴」は「usage record」や「activity history」と言えます。
一方、「病歴」や「経歴」といった文脈では「history」がよく使われます。「medical history(病歴)」や「work history(職歴)」のように、人や物のこれまでの経過を表す言葉です。「record」との違いは、「history」が流れやストーリーを含むのに対し、「record」は記録としての意味が強い点です。
つまり、「履歴」という日本語は英語では「resume」「CV」「record」「history」と、用途によって異なる言葉で表現されます。どの「履歴」を話しているのかを意識すると、より自然な英語になります。
