日本語の「月見」は、秋の夜に月を眺めて楽しむ行事や時間のことを指します。英語では、いくつかの言い方でその雰囲気を伝えることができます。
もっとも直接的なのは「moon viewing」または「moon gazing」です。「view」は「眺める」、「gaze」は「じっと見つめる」という意味で、どちらも「月を眺める」という日本的な月見の感覚に近い表現です。「We enjoyed moon viewing last night(昨夜は月見を楽しんだ)」のように言うと、穏やかで詩的な印象になります。
文化的な行事としての「お月見」を説明したいときは、「the Japanese moon-viewing festival」や「the moon festival in Japan」と言うこともできます。英語圏では中国の「Mid-Autumn Festival(中秋節)」が比較的知られているため、それと並べて説明するとわかりやすいでしょう。たとえば「In Japan, people celebrate the moon-viewing festival by eating rice dumplings called ‘tsukimi dango’.(日本では月見団子を食べてお月見を祝います)」のように言えます。
また、「tsukimi」という言葉自体も、今では海外の日本食文化を通じて少しずつ知られるようになってきています。「tsukimi burger(月見バーガー)」など、季節の食べ物の名前として登場することもあります。
英語には「moonlight(ムーンライト)」という言葉もあります。これは「月明かり」という意味で、「by the moonlight(月明かりの下で)」という表現は、月見の情景を詩のように表すときにぴったりですね。
「月見」という言葉には、自然を静かに味わう日本らしい感性がこもっています。英語で伝えるときも、ただの「moon viewing」ではなく、「月を見ながら季節を感じる時間」という心まで添えると、その豊かさがより伝わるかもしれませんね。
