「生態」は英語で「ecology」や「biology」などに近い言葉ですが、文脈によって少し使い分けが必要です。一般的に「生き物がどのように暮らしているか」「環境との関わり方」を表すときには「ecology」や「behavior(行動)」という言葉が使われます。
たとえば、「クマの生態を調べる」は英語で「to study the ecology of bears」または「to study the behavior of bears」と言えます。「ecology」は生物と環境の関係に焦点を当て、「behavior」は動物の行動そのものを指します。つまり、「生態」はこの2つの中間のような概念なんですね。
また、植物や動物だけでなく、人間社会にも比喩的に「生態」を使うことがあります。日本語でも「都会の人間の生態」「オフィスの生態系」などと言いますが、英語では「way people live(人々の生活の様子)」や「social behavior(社会的なふるまい)」のように表現されます。たとえば「social ecology of the city(都市の社会的な生態)」という少し学術的な言い方もあります。
さらに、複数の生き物や環境が関わる全体の仕組みを指すときは「ecosystem(エコシステム)」が使われます。これは「生態系」に近い言葉で、「forest ecosystem(森林の生態系)」などのように使われます。
つまり、「生態」という日本語は、英語では「ecology」「behavior」「ecosystem」などの組み合わせで表すことが多いようです。ひとつの単語に収まらない分、どの側面を強調したいのかによって言葉を選ぶのがポイントです。
