私たちが毎日何気なく使っている「コンセント」。実はこれ、英語圏では全く通じない典型的な和製英語だということをご存知でしょうか?海外旅行先などでスマホを充電したい時、正しい単語を知らないと少し困ったことになってしまいます。
「コンセント」という言葉の語源は、明治時代に日本に導入された「concentric plug(同心円状のプラグ)」にあると言われています。これが省略されて「コンセント」として定着しました。しかし、現代の英語で壁にある電源の差込口を表現する場合、地域によって言葉が異なります。アメリカ英語では外へ放出する出口という意味を持つ「outlet(または electrical outlet)」、イギリス英語では受け口や穴を意味する「socket(または power socket)」と呼ぶのが一般的です。
また、日本語では壁の穴も、そこに挿すケーブルの先端もまとめて「コンセント」と呼んでしまうことがありますが、英語では明確に区別されます。ケーブルの先端についている金属の突起部分は日米共通で「plug(プラグ)」と呼びます。そのため、「コンセントに挿す」という動作は「plug in」という動詞句を使って表現します。例えば「スマホをコンセントに繋いでもいい?」は「Can I plug in my phone?」となります。
電気にまつわるこの言葉は、日常会話のユニークな慣用句にも派生しています。よく使われるのが「pull the plug」という表現です。直訳すると「プラグを抜く」ですが、そこから転じて「(計画やプロジェクトを)中止する、打ち切る」という意味でビジネスシーンなどで頻繁に使われます。生命維持装置のプラグを抜くという比喩から来ている、少しシビアな表現です。
一方で、「plugged in」という言葉もあります。これはコンセントに繋がって電気が通っている状態から、「最新情報に精通している」「事情によく通じている」といったポジティブな意味合いで使われます。
このように、身近な「コンセント」という言葉を探るだけで、和製英語の落とし穴や、アメリカとイギリスの言葉の違い、さらにはビジネスで使える生きた表現まで見えてきます。次に壁の穴にプラグを挿す時は、ぜひこれらの英語の背景を思い出してみてください。
