英語を学び始めて最初に覚える単語の一つである「what」。「何」を尋ねる疑問詞としてお馴染みですが、実は日常会話においては、単なる質問にとどまらない非常に多様な役割を持っています。
まず、感情を強調する感嘆文での使われ方です。「What a beautiful day!(なんて美しい日なんだ!)」のように、驚きや感動を伝える際に「what」は欠かせません。疑問詞として使われる単語でありながら、相手に答えを求めているわけではないのが面白いところです。
また、会話の潤滑油や話題の切り出しとしても頻繁に登場します。例えば、相手の興味を惹きたい時に使う「Guess what?」は、「何だと思う?」から転じて「ねえ、聞いて!」という定番のフレーズです。物の名前がパッと思い出せない時には、「whatchamacallit(what you may call itが変化した造語)」と言って、「あれ、なんだっけ」と場をつなぐネイティブならではのユニークな表現もあります。
さらに、「what」を使った慣用句には、英語圏の人々の考え方や哲学が垣間見えるものがあります。代表的なのが「It is what it is.」です。直訳すると「それは、それである」となりますが、実際には「そういうものだ」「仕方がない」という、変えられない現実を受け入れる際によく使われる味わい深い表現です。一方で、相手の意見に対して「So what?(だから何?)」と返すと、非常に攻撃的で突き放したニュアンスになるため使う場面には注意が必要です。
文法的な側面では、関係代名詞としての働きが非常に重要です。「What I want to say is…(私が言いたいことは…)」のように、「〜するもの・こと」という名詞の塊(the thing which)を作ることができます。これにより、文章の表現力が格段にアップします。
このように、「what」はただ「何」と尋ねるだけでなく、驚きを表現したり、現実を受け入れたり、会話のテンポを作ったりと、感情や状況に寄り添う万能な単語です。最も簡単な単語の一つだからこそ、その奥深さを知ることで英語の表現の幅がグッと広がるはずです。
