「mean」という単語、実はとても多面的です。最初に習うのは「〜を意味する」という使い方。「What does this word mean?(この単語はどういう意味ですか)」ですね。これは動詞としての基本形です。
ところが「mean」にはほかにもいろいろな顔があります。たとえば「I didn’t mean to hurt you.」と言えば「傷つけるつもりはなかった」という意味。この場合は「意図する」というニュアンスです。つまり「mean」には「意味する」と「意図する」という二つの軸があるわけです。
さらに形容詞としての「mean」もあります。アメリカ英語では「意地悪な」という意味でよく使われます。「She is mean to her brother.(彼女は弟に意地悪だ)」という感じですね。イギリス英語だと「けちな」という意味で使われることもあります。
ほかにも「average(平均)」という少し学術的な使い方もあります。「the mean of 5 and 9 is 7(5と9の平均は7)」のように、数学の授業などで登場します。この意味は日常会話ではあまり聞きませんが、知っておくと便利です。
面白いことに「a mean guitar player」と言うと、「すごく上手なギタリスト」という意味にもなります。ここでの「mean」は「すごい」「容赦ない」というスラング的な褒め言葉なんです。
まとめると、「mean」は「意味する」「意図する」という基本から、「意地悪」「平均」「すごい」といった多彩な表現まで持っています。短い単語なのに文脈によって大きく印象が変わるので、使い方を知っていると英語の理解がぐっと深まりますよ。