日本語では「卵」と「玉子」を使い分けることがありますよね。生物学的な意味なら「卵」、料理としてなら「玉子」と書くことが多いです。では、英語ではどうでしょうか?
英語で基本の「卵」は「egg」です。とてもシンプルで、料理でも生物学でも使えます。ただし文脈によって細かい呼び分けがあります。たとえばスーパーで売っている鶏卵は「chicken egg」、魚の卵なら「fish eggs」や「roe(魚卵)」と表現されます。「caviar(キャビア)」もその一種ですね。
料理の世界では、卵の状態によって呼び方が変わります。「boiled egg(ゆで卵)」「fried egg(目玉焼き)」「scrambled eggs(スクランブルエッグ)」などは有名ですが、英語のレシピではさらに詳しい表現が出てきます。半熟のゆで卵は「soft-boiled egg」、固ゆでは「hard-boiled egg」。また、ポーチドエッグは「poached egg」、オムレツは「omelette」やアメリカ英語の「omelet」など。卵ひとつでも、実に多彩な言い方があるんです。
面白いのは、卵が比喩的にもよく使われること。「a bad egg(性格の悪い人)」「walk on eggshells(卵の殻の上を歩く=相手の機嫌をうかがう)」など、日常表現にも卵が登場します。「don’t put all your eggs in one basket(一つのカゴにすべての卵を入れるな=リスク分散せよ)」という有名なことわざもありますね。
つまり、英語で「卵」といえば「egg」が基本ですが、種類や状態、比喩によって多彩に変化していきます。日本語の「卵/玉子」のように漢字で分けるのではなく、文脈や組み合わせで表すんですね。