日本語の「頬(ほお)」は顔の両側を指す言葉ですが、英語では「cheek」という単語が対応します。「She kissed him on the cheek(彼女は彼の頬にキスをした)」のように、日常会話でもよく使われます。
体の部位としての意味以外に、「cheek」には面白い比喩的な使い方もあります。たとえば「to turn the other cheek」は「仕返しをせずに耐える」という意味で、聖書由来の表現です。また「What a cheek!」と言えば「なんて図々しいんだ!」というイギリス英語の言い回しになります。つまり「cheek」には「厚かましさ」という意味もあるんですね。
頬に関する表現は感情と結びつくことも多いです。「cheeky smile」は「生意気な笑み」、「rosy cheeks」は「赤みの差した健康的な頬」を表します。日本語でも「頬が赤らむ」という言い方がありますが、英語でも同じように感情や健康状態を頬で表すんですね。
また、「cheek by jowl」という少し古風な言い回しもあり、これは「ぴったりとくっついて」という意味です。直訳すると「頬とあごを寄せ合って」というイメージで、混み合った場所や仲の良さを表すのに使われます。
このように、英語の「cheek」は単なる顔の一部を示すだけでなく、感情や性格を表す比喩にもなります。日本語の「頬」が「恥ずかしくて赤くなる」「涙がつたう」など感情を映し出す部分であるように、英語でも「cheek」は人間味を伝える大切な言葉なんですね。
  
  
  
  