日本語の「習慣」は、日常的にくり返す行動のことを指しますが、英語では「habit(ハビット)」と「custom(カスタム)」の二つがよく使われます。どちらも「習慣」と訳されますが、意味の焦点が少し違います。
まず「habit」は、個人の行動や癖のような習慣を表します。「I have a habit of drinking coffee every morning(毎朝コーヒーを飲む習慣がある)」のように、自分の生活の一部になっていることを指します。良い習慣なら「a good habit」、悪い習慣なら「a bad habit」と言い分けることもできます。「He kicked the habit」は「彼は悪い癖をやめた」という意味で、たとえば喫煙や夜更かしなどに使われます。
一方、「custom」は社会や文化の中で共有されている習慣を指します。「It’s a Japanese custom to take off shoes before entering a house(家に入るとき靴を脱ぐのは日本の習慣です)」のように、個人ではなく集団や地域の慣れた行動を表す言葉です。つまり「habit」は個人の、「custom」は社会の習慣という違いがあります。
もう一つ、「routine(ルーティン)」という言葉もあります。これは「決まった流れ」や「日課」という意味で、「morning routine(朝の習慣)」など、行動の順序に焦点を当てるときに使われます。
興味深いのは、「habit」という言葉の語源がラテン語の「持つ」に由来していることです。つまり習慣とは、自分の中に「持っている行動パターン」だと言えるわけですね。
英語では「Habits define who you are(習慣があなたをつくる)」という言葉があります。小さな繰り返しがその人らしさになる、という考え方は日本語の感覚にも近いですね。英語の「habit」や「custom」を通して、自分の毎日を少し見直してみるのも楽しいかもしれません。
