日本語の「お詫び」は、とても丁寧で慎み深い言葉です。英語にも「謝る」ための表現はありますが、日本語のように上下関係や心情の細やかさを一語で伝える言葉はありません。そのため、状況に応じていくつかの言い方を使い分けるのが自然です。
もっとも基本的なのは「sorry」です。たとえば「I’m sorry for being late(遅れてすみません)」や「I’m sorry about the mistake(間違いについてお詫びします)」のように使われます。「sorry」は感情を込めたお詫びに向いており、日常会話でもっともよく使われる表現です。
もう少し丁寧に言いたい場合は「apologize(謝罪する)」を使います。「I apologize for the inconvenience(ご不便をおかけして申し訳ありません)」のように、ビジネスや公式の場面で使われます。「sorry」よりも形式ばった印象があり、文書やメールでの「お詫び」に適しています。
さらに、企業や組織として謝罪するときは「We sincerely apologize(心よりお詫び申し上げます)」というように、「sincerely(心から)」や「deeply(深く)」といった副詞を添えることで誠意を強調します。
英語においても、お詫びだけでなく、対処する姿勢を見せることが大切にされています。たとえば「We apologize for the delay and will ensure it doesn’t happen again(遅延をお詫び申し上げます。再発防止に努めます)」のように、解決策を添えるとより誠実な印象になります。
日本語の「お詫び」には、相手を立てながら自分をへりくだる響きがあります。英語ではそこまで形式的な謙譲はしませんが、「相手の気持ちを思いやる姿勢」を言葉で表すことが共通しています。文化の違いはあっても、誠意を込めて謝る心は世界共通ですね。
