日本語の「交通」は、車や電車、人の行き来などをまとめて指す言葉ですが、英語では状況や対象によっていくつかの単語を使い分けます。いちばん基本的なのは「traffic(トラフィック)」です。
「traffic」は、主に車や人の流れを意味します。「heavy traffic(交通量が多い)」「There’s a lot of traffic today(今日は交通が混んでいる)」など、道路の状況を表すときによく使います。ちなみに「traffic jam」は「渋滞」を意味し、「We were stuck in a traffic jam(渋滞に巻き込まれた)」のように使われます。
一方、「transport」や「transportation」は、交通そのものというより「輸送」や「移動の仕組み」を指します。「public transportation(公共交通)」や「transport system(交通システム)」といえば、バスや電車などを含む社会的な移動手段のことです。アメリカでは「transportation」、イギリスでは「transport」が一般的に使われます。
また、人の行き来という意味では「movement」も使われます。「the movement of people(人の移動)」のように、より広い視点で社会的な流れを表すことができます。
英語の「traffic」には、もうひとつ面白い使い方があります。インターネットの分野では「web traffic(ウェブトラフィック)」という言葉があり、これはサイトにアクセスする人の数を意味します。道路を行き交う車がデータに置き換わったようなイメージですね。
このように、「交通」という言葉は英語では「traffic」「transport」「movement」などの言葉に分かれ、少しずつニュアンスが異なります。それぞれの場面や状況に応じて、適した単語を選んでみてください。
