日本語で「メール」というと、たいていは「Eメール(電子メール)」を指しますよね。でも英語の「mail」は、もともと「郵便物」という意味があります。つまり、英語では文脈によって「mail」が指すものが変わります。
たとえば「I got a mail from my friend.」と言うのは自然な英語ではありません。「mail」は郵便物全般を指す数えられない名詞なので、「a mail」とは言えません。電子メールの場合は可算名詞の「email」を使い、「I got an email from my friend.(友達からメールをもらった)」のように言います。複数の場合は「emails」となります。
一方、紙の郵便物は「mail」または「post」と言います。アメリカでは「mail」、イギリスでは「post」が一般的です。「I got some mail today.(今日郵便が届いた)」や「I sent it by post.(郵便で送りました)」のように使い分けます。
また、「メールを送る」は「send an email」、「返信する」は「reply to an email」、「メールを確認する」は「check my email」と言います。どれも日常でよく使う表現です。
ちなみに「E-mail」はもともと「electronic mail(電子の郵便)」の略で、最初期のインターネット用語でした。今では「email」とハイフンなしで書くのが一般的です。さらに口語では「message」や「DM(direct message)」など、SNSを使ったメッセージのほうが主流になりつつあります。
面白いことに、日本語の「メールください」は英語では「Email me.」と動詞で表現できます。「Send me an email.」でもOKですが、「Email me.」のほうが自然で簡潔です。
つまり、英語で「メール」と言うときは、「電子メール」なのか「郵便」なのかを意識して言い分けるのがポイントです。小さな違いですが、これを押さえておくと、英語のコミュニケーションがぐっと自然になりますよ。
