「浸水」は、水が建物や土地の中に入り込むことを指しますよね。英語では主に「flood」や「inundation」、そして動詞の「be flooded」などが使われますが、場面によって微妙にニュアンスが違います。
もっとも一般的なのは「flood」です。「The house was flooded(家が浸水した)」や「The river flooded the town(川が町を浸水させた)」のように、名詞にも動詞にもなります。「flood」は自然災害としての「洪水」「水害」を指すことが多く、ニュースなどでもよく使われます。
もう少し専門的・文語的な表現として「inundate」もあります。「The area was inundated with water(その地域は水に浸かった)」というふうに使われ、ややフォーマルで硬い印象の言葉です。ただし日常会話ではあまり使われず、報道や文章の中で見かけることが多いです。
また、比喩的に「be flooded with ~」という形もよく使われます。これは「~であふれる」「~が殺到する」という意味です。「My inbox was flooded with emails(受信箱がメールでいっぱいになった)」や「The store was flooded with customers(お店にお客さんが押し寄せた)」のように、水害以外にも使える便利な表現です。
「浸水」という言葉は日本語では自然現象を思い浮かべますが、英語ではそれを文字通りにも比喩的にも使えるところが興味深いです。もしニュースで「flooded streets(冠水した通り)」と聞いたら、それはまさに「浸水した道」。そして同じ言葉で「flooded with joy(喜びであふれる)」とも言えます。水のように、意味も柔軟に広がっている言葉なんですね。
