卵はシンプルで身近な食べ物ですが、英語の中ではユーモラスで覚えやすい表現にたくさん使われています。
たとえば「a good egg」。直訳すると「いい卵」ですが、意味は「信頼できる人」「いいやつ」。逆に「a bad egg」と言えば「だめな人」「信用できない人」になります。シンプルなのにイメージしやすいですね。
「to put all your eggs in one basket(卵を全部ひとつのカゴに入れる)」は、日本語の「一か八か」に近い表現です。すべてを一つの方法や選択肢に賭けてしまうことを戒める言い方で、「リスクを分けなさい」という教訓が込められています。
また、日常でよく聞くのが「to egg someone on」。これは「卵をかける」ではなく、「人をそそのかす」という意味。中世英語の「eggen(あおる)」に由来していて、卵とは関係ないのですが、スペルの見た目のおかげで覚えやすくなっています。
さらに「walk on eggshells(卵の殻の上を歩く)」という表現もあります。これは「とても慎重に行動する」「相手を怒らせないよう気をつける」という意味。卵の殻が割れやすいことから生まれた比喩です。
卵は生命や始まりを象徴する食材でもあり、そのイメージがことばに生きています。英語の卵表現を知ると、普段の会話にちょっとしたユーモアや深みを加えられるかもしれませんね。