日本独自の宿泊文化を表す「旅館」は、英語で一言に訳すのが少し難しい言葉です。いちばん近い表現は「Japanese inn(日本風の宿)」です。外国の人に説明するときには「a traditional Japanese inn with tatami rooms and hot springs(畳の部屋と温泉のある伝統的な日本の宿)」のように、どんな場所か補足すると伝わりやすくなります。
「inn」という単語は、英語で「小さな宿」「古風な宿泊所」を意味します。たとえば「mountain inn(山の宿)」や「country inn(田舎の宿)」のように使われますが、日本の旅館は食事やもてなしの文化が特に特徴的です。そのため、観光案内などでは「ryokan」という日本語そのままの表記が使われることが多くなっています。今では「ryokan」は世界中で通じる言葉のひとつになりつつあります。
旅館の魅力を英語で紹介するなら、「You can experience traditional Japanese hospitality at a ryokan.(旅館では日本の伝統的なおもてなしを体験できます)」のように説明すると自然です。「hospitality」は「おもてなし」という意味に近い言葉で、旅館の精神を伝えるのにぴったりです。
また、旅館の特徴を英語で説明する際には、「tatami(畳)」「futon(布団)」「kaiseki meal(懐石料理)」「onsen(温泉)」といった日本語をそのまま使うこともよくあります。これらは海外でもすでにある程度知られている日本語です。
つまり、「旅館」は英語に直訳するよりも、「Japanese inn」や「ryokan」として日本文化の一部として紹介するのが自然です。英語で話すときも、「旅館」という言葉をそのまま使うことで、日本らしい魅力がよりはっきり伝わるかもしれません。
