日本語の「ゴミ」は、不要になったものをまとめて指しますが、英語ではいくつかの単語があり、場面によって使い分けます。代表的なのは「garbage」「trash」「rubbish」「litter」などです。
まずアメリカ英語では、「garbage」と「trash」がよく使われます。どちらも「ゴミ」という意味ですが、少し違いがあります。「garbage」は主に「生ゴミ」や「食べ物の残り」のような湿ったゴミを指し、「trash」は「紙くず」や「壊れた物」などの乾いたゴミを指すことが多いです。ただ、日常会話ではあまり厳密に区別せず、どちらも「throw it in the trash(ゴミ箱に捨てて)」のように使われます。
イギリスでは「rubbish(ラビッシュ)」が一般的です。「That’s rubbish!(そんなのバカげてる)」のように、比喩的に「くだらない」という意味でも使われます。つまり、「rubbish」は単に物理的なゴミだけでなく、「価値がないもの」という感覚も含んでいるわけです。
「litter」は「公共の場に捨てられたゴミ」を指します。たとえば公園や道端に落ちているゴミのことです。「Don’t litter(ポイ捨てしないで)」という標識を見かけたことがあるかもしれませんね。
また、最近では「waste(廃棄物)」という言葉もよく使われます。環境問題の文脈では「plastic waste(プラスチックごみ)」や「food waste(食品ロス)」のように、社会的な視点からの「ゴミ」を表します。
このように、英語では「ゴミ」に関する言葉が用途や状況ごとに細かく分かれています。日本語の「ゴミ」を一言で訳そうとすると難しいのは、その背景に「環境」「マナー」「価値観」といった違いがあるからかもしれません。英語でゴミを表すとき、その「どんなゴミなのか」を少し意識して言葉を選ぶと、より自然な表現になります。
