「自然」は英語では「nature」と言います。ただ、使う場面によって少しずつ意味が変わります。
まず最も基本的なのは、「自然環境」という意味です。「protect nature(自然を守る)」「beauty of nature(自然の美しさ)」のように使われます。このときの「nature」は、森や川、動物など人の手が加わっていない世界全体を指します。「Mother Nature(母なる自然)」という表現もあり、自然を大きな生命としてとらえる考え方は英語文化にも根付いています。
一方で、「自然に〜する」「自然な感じ」という場合の「自然」は、「natural」や「naturally」で表します。「natural smile(自然な笑顔)」「He spoke naturally(彼は自然に話した)」のように、無理がなく、ありのままという意味になります。「natural」は形容詞、「naturally」は副詞です。
また、人や物の「本質」や「性質」を表すときにも「nature」が使われます。「human nature(人間の本性)」「the nature of the problem(問題の本質)」のように、見た目ではなく内面や根本的な性質を指す言葉としても使えます。
さらに、「自然体でいる」という意味の表現として、「be yourself(自分らしくいる)」や「act naturally(自然に振る舞う)」があります。英語では「自然体」という名詞そのものはあまり使われませんが、行動や雰囲気で「自然さ」を表すのが特徴です。
つまり、「nature」と「natural」は、環境から人間の性質まで幅広く使われる言葉です。日本語の「自然」も、環境・ふるまい・あり方を含む奥行きのある言葉ですよね。英語の「nature」も同じように、「外の世界」と「自分の内側」の両方を映し出す、不思議で深い言葉なのかもしれませんね。
