「砂」は英語で「sand」といいます。とても身近な単語ですが、その使われ方を見ていくと、単なる自然の素材を超えた広がりを持っています。
基本的な使い方は「on the sand(砂の上で)」や「a grain of sand(砂の一粒)」のように、海辺や砂漠の情景でよく登場します。「砂浜」は「sandy beach」、「砂漠」は「desert」ですが、「sandy desert」と言うと「砂の多い砂漠」という意味になります。「sandy」という形容詞は「砂っぽい」「砂に覆われた」といったニュアンスで使われます。
また、「sand」は比喩的にも使われます。たとえば「built on sand」という表現は「砂の上に建てられた(=不安定な、基盤が弱い)」という意味です。計画や考えがしっかりしていないときに使われます。聖書にも「家を砂の上に建てる(=愚かな)」というたとえがあり、英語では古くから使われている表現です。
さらにアメリカ英語では、「sand」に「粘り強さ」「根性」といった意味があることもあります。たとえば「He’s got a lot of sand」と言えば、「彼には勇気がある」「気骨がある」という古い表現になります。
そう考えると、英語の「sand」は自然、時間、そして人の心までも表すことができる、意外と深い言葉なんですね。
