「草原」は、英語では基本的に「grassland(グラスランド)」といいます。直訳すると「草の土地」で、日常会話から生態学まで使われる、広く一般的な言葉です。
ただし、地理や文化の違いによっても色々な呼び方があります。たとえば北アメリカの大平原は「prairie(プレーリー)」と呼ばれます。風になびく草がどこまでも続く景色を思い浮かべるような、やわらかく響く言葉です。
一方、中央アジアやモンゴルのような地域では「steppe(ステップ)」が使われます。こちらは木が少なく、乾燥した広大な土地を指す言葉です。
また、アフリカの草原は「savanna(サバンナ)」と呼ばれます。アカシアの木が点々と生えるような乾いた草原で、ライオンやゾウが暮らすあの風景を思い出す人も多いと思います。
「meadow(メドウ)」という言葉もありますが、これは「草地」や「牧草地」と訳されることが多く、比較的小さく、花が咲いていたり家畜が放牧されていたりするような穏やかな景色を指します。「a field of wildflowers in a meadow(草原に咲く野の花)」というと、絵本のような風景が浮かびますね。
つまり、「草原」といっても英語では「grassland」「prairie」「steppe」「savanna」「meadow」など、環境や印象によって言葉を使い分けます。それぞれに自然の表情や地域の歴史が映し出されていて、どの単語もその土地の空気を感じさせてくれますね。
