英語で「色」はどう表現する?イメージの違いと慣用句

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英語で「色」は「color」または「colour」と綴られますが、これは単に視覚的な特徴を表すだけでなく、人間の感情や社会的な地位、歴史的背景を象徴する極めて多機能な言葉です。

まず綴りの違いに注目すると、アメリカ英語では「color」、イギリス英語やカナダ、オーストラリアなどでは「colour」と書かれます。これは19世紀初頭、アメリカで綴りを簡略化して合理化しようとした動き(ウェブスター辞書の編纂など)の名残であり、現代でも地域による個性が色濃く出るポイントです。

英語の「色」は、感情をダイレクトに表現するツールでもあります。悲しい時に「feel blue」と言うのは有名ですが、他にも「green with envy(ひどく嫉妬して)」や「see red(激怒する)」といった表現があります。日本語では嫉妬を「焼きもち」と言いますが、英語では「緑」で表現されるのが面白い違いです。また、臆病なことを「yellow」と表現するのも、英語圏特有の色彩感覚と言えるでしょう。

ビジネスや社会構造にも「色」は深く関わっています。日本語でも馴染みのある「black(黒字)」や「red(赤字)」は、かつての簿記で利益を黒いインク、損失を赤いインクで書き分けたことに由来します。また、職種を表す「white-collar(事務職)」や「blue-collar(現業職)」は、かつてそれらの仕事に従事していた人々が着ていたシャツの襟(collar)の色から生まれた言葉です。

さらに、希少性や突然の出来事を表す際にも色が使われます。滅多に起こらないことを「once in a blue moon」と言ったり、予期せぬ事態を「out of the blue(青天の霹靂)」と表現したりします。ここでの「blue」は「澄み切った空」を象徴しており、何もない空から突然何かが降ってくるような衝撃を表現しています。

歴史的な背景を持つものとして、「purple(紫)」があります。かつて紫色の染料は非常に希少で高価だったため、ローマ皇帝や王族のみが使用を許される「高貴な色」とされていました。そのため現代でも「born to the purple」という表現は「王族や特権階級の家に生まれる」という意味で使われます。

このように、英語における「色」は、単なる視覚情報以上に、歴史的背景や社会的な文脈を雄弁に物語っています。色の名前に込められたニュアンスを知ることで、英語の表現力はより鮮やかで豊かなものになるはずです。

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