サラダはさっぱりヘルシーなイメージがありますが、英語の中でも面白い使われ方をしています。
まずよく聞くのは「salad days」。直訳すると「サラダの日々」ですが、意味は「青春時代」や「未熟だけれど情熱にあふれていた頃」。シェイクスピアの戯曲に登場した表現で、みずみずしいサラダが若さを象徴しているのです。
また「tossed salad」という言葉もユニークです。料理としては「具材を混ぜ合わせたサラダ」ですが、比喩的には「ごちゃ混ぜの状態」を表すことがあります。アメリカでは社会の多様性を語るときに「melting pot(るつぼ)」と並んで使われることもあります。
「salad bar」はそのまま「サラダ食べ放題のカウンター」ですが、自由に選んで混ぜるスタイルから転じて「バラエティ豊かな場」や「選択肢が多い状況」を表す比喩として使われることも。
さらに「word salad」という表現もあります。これは「言葉のサラダ」、つまり意味がつながらない支離滅裂な言葉の羅列を指す言い方。心理学や日常会話の中で「ちょっと何を言っているかわからない」とツッコミを入れるような時に使われます。
サラダは食べ物としてだけでなく、「若さ」「多様性」「混乱」といったイメージを映す存在になっています。次にサラダを食べるとき、こんな表現を思い出せば、シャキシャキの食感と一緒に英語の豊かさも味わえるかもしれませんね。