アルファベットの順番はどうやって決まったのか?

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Aから始まり、Zで終わるアルファベット。私たちは自然に「ABC…」と覚えていますが、「なぜこの順番なのか」と考えてみると不思議ですよね。

実はアルファベットの並び順は、とても古い歴史を持っています。英語のアルファベットはラテン文字を基にしていますが、その起源はさらにさかのぼってフェニキア文字にたどり着きます。フェニキア人は紀元前1000年ごろに地中海で活躍した交易民族で、彼らが使った文字の並びが後のアルファベットの原型になりました。

そのフェニキア文字の順序は、さらに古いセム系文字の伝統を受け継いだものです。当時からすでに、「A」や「B」にあたる文字は最初の方に並んでいたと考えられています。その後、「J」「U」「W」などが追加されるなどの小さな変化はありましたが、アルファベットの基本的な並びはおよそ3000年もの間、ほとんど変わっていないんです。

では、なぜその並びが選ばれたのでしょう? 実ははっきりとした理由はわかっていません。おそらく、もともとは「記憶しやすい順番」として定着したのではないかと考えられています。子どもたちに文字を教えるとき、決まった歌やリズムにのせて覚えやすくするのと同じ感覚です。

アルファベットの順番が役立っているのは、辞書や電話帳のように「並べ替え」が必要なとき。もし順序がなかったら、単語を探すのはとても大変ですよね。

つまり、AからZまでの並びは「古代から受け継がれた記憶の工夫」が、今も生き残っているものなんですね。何気なく口にする「ABC」も、実は数千年の歴史を背負った順番だと思うと、ちょっと感慨深くなりますね。

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