日本語でもよく使われる「フレーズ」という言葉、英語ではそのまま「phrase」と言います。なんとなく「短い言い回し」というイメージがありますが、実際の使われ方は少し広く、文法的にも文化的にも奥が深い言葉です。
まず、文法的な意味での「phrase」は「文の一部になる言葉のまとまり」を指します。たとえば「in the morning(朝に)」や「a cup of tea(1杯のお茶)」のように、主語や動詞にはならないけれど、意味を補う言葉のかたまりが「phrase」です。この場合の「フレーズ」は単なる「決まり文句」ではなく、文章を構成する小さな単位です。
一方、日常会話で「useful English phrases」と言うと、「便利な英語表現」という意味になります。「Nice to meet you.」「How’s it going?」「That’s a good idea.」など、場面ごとに自然に使える短い文がこれにあたります。日本語の「フレーズ集」などで紹介されているのはこのタイプですね。
面白いのは、「phrase」には音楽の意味もあることです。音楽の世界では「phrase」は「楽句」、つまりメロディーのひと区切りを指します。言葉の流れやリズムのまとまりという点で、言語と共通しています。
つまり「phrase」という言葉は、「意味のまとまり」や「自然な流れ」を感じさせる言葉です。英語フレーズは、使う場面や感情の流れを意識することで、記憶にも残りやすくなります。
