「布団」は日本の生活を代表する言葉のひとつですが、英語にはぴったり同じ意味の単語がありません。ですから、状況に応じていくつかの言い方を使い分けます。
最も一般的なのは「futon」というそのままの言葉。実はこの「futon」は日本語がそのまま英語に取り入れられた外来語です。ただし、英語圏で「futon」と言うと、多くの場合「ソファにもベッドにもなる折りたたみ式の寝具」を指します。日本のように畳の上に敷く布団というよりは、家具に近いイメージです。
日本式の布団を説明したいときは、「Japanese-style futon」や「traditional Japanese bedding」と言うと伝わりやすいです。「bedding」は「寝具全般」を意味する言葉で、掛け布団や敷布団、シーツなどをまとめて指します。
また、掛け布団を単体で言うときは「comforter」や「duvet」と表現します。「comforter」はアメリカでよく使われ、「duvet」はイギリスやヨーロッパで使われます。どちらも中に羽毛や綿が入った温かい掛け布団のことです。
英語で布団を説明するときは、どんなタイプなのかを少し補ってあげると伝わりやすくなります。たとえば「I sleep on a Japanese futon on the floor(床に敷いた日本式の布団で寝ています)」のように言えば、イメージが正確に伝わります。
「布団」という言葉には、日本の暮らしの柔らかさや季節の感覚が詰まっています。英語では一語で言い切れない分、説明を通して文化そのものを紹介できる言葉でもあるんですね。
