「虹」を英語で表すと「Rainbow」ですが、これは「Rain(雨)」と「Bow(弓)」を組み合わせた言葉です。雨上がりの空に架かる、弓のような形をしたものという成り立ちがそのまま名前になっています。
虹の色について、日本では一般的に「7色」とされていますが、これは世界共通ではありません。実は、英語圏でもかつては5色や6色と捉えられていた時代がありました。現在の「7色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)」という概念を定着させたのは、万有引力の法則で知られるアイザック・ニュートンです。彼は「音階(ドレミファソラシ)」の7つと、光の色の数を一致させることが自然界の調和であると考え、藍(Indigo)を追加して7色と定義したと言われています。
英語圏の子供たちは、虹の色の順番を覚えるために「Richard Of York Gave Battle In Vain(ヨーク家のリチャードは無駄に戦った)」という文章の頭文字を利用します。これによって、Red, Orange, Yellow, Green, Blue, Indigo, Violetの順を暗記するのです。
虹に関連した慣用句も興味深いものがあります。「Chase rainbows」という表現は、直訳すると「虹を追いかける」ですが、転じて「実現不可能な夢を追う」「無駄な努力をする」という意味で使われます。これは、虹の麓(ふもと)に辿り着こうとしても、近づけば逃げてしまう性質に由来しています。
また、アイルランドの伝承に由来する「Pot of gold at the end of the rainbow(虹の端にある黄金の壺)」という言葉もあります。虹の終わりには宝物が隠されているという言い伝えから、「手に入れるのが難しい幸運」や「究極の目標」を象徴する表現として使われます。
二重にかかる虹「ダブル・レインボー」についても、英語では明確な呼び分けがあります。内側の明るい虹を「Primary rainbow(主虹)」、外側の少し薄い虹を「Secondary rainbow(副虹)」と呼びます。ダブル・レインボーは幸運の兆し(Sign of good luck)として、非常にポジティブな意味合いで捉えられることが多いのも特徴です。
このように、英語における虹は、科学的な背景から民間伝承、日常の比喩表現に至るまで、人々の想像力をかき立てる存在として親しまれています。
