今回のフレーズは「A leopard can’t change its spots」です。
「A leopard can’t change its spots」は、直訳すると「ヒョウは斑点を変えることができない」となりますが、実際には「人の本質は変わらない」という意味になります。
このフレーズは、人の性格や本質が変わらないことを強調する際に使われます。
例えば、同じ過ちを繰り繰り返す人に、「I guess a leopard can’t change its spots.(やっぱり人は本質を変えられないね)」と言うことができます。また、何度も約束を破る人に対して、「I don’t think he’ll show up on time this time either. A leopard can’t change its spots.(彼は今回も時間通りに来るとは思わないよ。人の本質は変わらない)」と言うことができます。
「a leopard can’t change its spots」の由来は、旧約聖書の『エレミヤ書』(13章23節)に由来します。そこでは「Can the Ethiopian change his skin, or the leopard his spots?(クシュ人がその皮膚を、ヒョウがその斑点を、変えることができようか)」と書かれています。この聖書の文脈では、悪人が改心して善を行うことができないことを示しています。ただ、現代の使用法では、個人の性格や習慣が大きく変わることはないことを広く意味しています。
ちなみに、クシュ人とは、古代エジプト以南、現在のスーダン北部に位置していたクシュ王国に住んでいた人々のことです。クシュ王国は紀元前2000年頃から紀元後350年頃まで栄えた、最古の黒人王国の一つとされています。歴史的文献では、クシュ人がエチオピア人と呼ばれることもありましたが、現代のエチオピアとは異なる地域です。
まとめると、「A leopard can’t change its spots」は、文字通り「ヒョウは斑点を変えることができない」という意味ではなく、人の本質は変えられないことを指します。このフレーズを使うことで、人の根本的な性質を変えることの難しさを強調することができます。
この「A leopard can’t change its spots」を使って、人の本質が変わらないことを強調したい場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
ヒョウは斑点を変えることができない。人の本質は変わらない。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。