今回のフレーズは「At the end of one’s tether」です。
「At the end of one’s tether」は、直訳すると「ロープの端にいる」となりますが、実際には「我慢の限界」「耐えられない」という意味になります。
このフレーズは、忍耐や我慢の限界に達した状態を表現する際に使われます。
例えば、仕事でストレスが溜まっているときに、「I’m at the end of my tether.(もう我慢の限界だ)」と言うことができます。また、誰かが困難な状況にいる際に、「She looks like she’s at the end of her tether.(彼女はもう限界に見える)」と言うこともできます。
「At the end of one’s tether」の由来は、草を食べるためにつながれた動物が綱や鎖の限界に達し、それ以上進めないという物理的制限を、人の精神的または感情的な状態に比喩的に当てはめたものです。要するに、ロープにつながれた動物がロープの端に達すると、それ以上前に進めないという状況に由来しています。この物理的な制限が、精神的な限界に達したことを表す比喩となりました。
この表現は主にイギリス英語で使われ、アメリカ英語では「At the end of one’s rope」のほうが使われます。これはイギリス英語では「tether(つなぎ綱/限界/範囲)」が一般的で、アメリカ英語では「rope(ロープ/綱)」が一般的だからです。
まとめると、「At the end of one’s tether」は、文字通り「ロープの端にいる」という意味ではなく、我慢や忍耐の限界に達している状態を表すイディオムとして使われています。このフレーズを使うことで、自分や誰かが限界に達した状況を表現することができます。
この「At the end of one’s tether」を使って、我慢の限界に達した場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
ロープの端にいる。我慢の限界。耐えられない。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。