日本語で「顎」と言うと、口の下の部分だけでなく「上顎」「下顎」といった骨全体を指すこともあります。英語では文脈によって少し言葉を使い分けます。
基本となるのは「chin」です。これは顔の下、いわゆる「下顎の先端」を意味します。「He stroked his chin(彼は顎をなでた)」のように使われます。日常的に「顎」といえば、まず「chin」を思い浮かべれば大丈夫です。
骨としての「顎」を指すときは「jaw」です。「upper jaw(上顎)」「lower jaw(下顎)」のように区別できます。「She broke her jaw(彼女は顎の骨を折った)」のように医療的・解剖学的な文脈でよく使われます。
比喩的な表現もいくつかあります。「jaw-dropping」は「顎が落ちるほど驚く」という意味で、「a jaw-dropping view(度肝を抜く光景)」のように使われます。また「to take it on the chin」は「困難を正面から受け止める」という意味のイディオムです。
さらに「jaw」は「おしゃべり」としても使われることがあります。「They were just jawing for hours(彼らは何時間もだべっていた)」という具合です。「顎を動かす=しゃべる」、というイメージから来ています。
このように、英語の「顎」は「chin」と「jaw」を中心に使い分けます。体の部位を指すだけでなく、驚きや会話を表す表現にまで広がっているのは面白いですね。
  
  
  
  