「余白」と聞くと、ノートや印刷物の白い部分、つまり「何も書かれていない空間」を思い浮かべる人が多いと思います。英語ではこの「余白」を表す言葉として「margin(マージン)」や「blank space」「white space」などが使われます。
まず、いちばん基本的なのは「margin」です。文書やページの端にある空白部分を指し、「top margin(上の余白)」「set the margins to 2 centimeters(余白を2センチに設定する)」のように使います。WordやGoogle Docsなどでもおなじみの言葉ですね。
一方で「white space」や「blank space」は、デザインやアートの分野でよく使われます。これらは単に「空いている部分」という意味だけでなく、「あえて何も置かないことで全体の印象を整える」という考え方を含みます。英語では「White space is not empty space, it’s design.(余白は空白ではなく、デザインの一部だ)」という有名な言葉もあります。
また、「margin」には比喩的な意味もあります。「margin of error(誤差の範囲)」や「profit margin(利益率)」など、数字やビジネスの文脈で「余裕」「ゆとり」という意味でも使われます。つまり、英語では「余白」が単なる物理的な空間だけでなく、「心のゆとり」や「余力」といった概念にもつながっているんですね。
日本語でも「余白の美」という言葉があるように、英語でも「white space」は「静けさ」や「呼吸する場所」を感じさせます。文章でも、心の中でも、少しの余白があるだけで全体が整って見えますよね。
