日本語の「憧れ」は、とても繊細で、ただ「欲しい」「なりたい」というだけでなく、尊敬や理想の気持ちも含まれています。英語では、「admire」「long for」「yearn for」などを文脈に合わせて使い分けます。
もっとも近い表現は「admire」です。「I admire her courage(彼女の勇気に憧れる)」のように、尊敬や敬意を込めて言うときに使います。単なる「いいな」ではなく、「自分もそうなりたい」と思うような尊い感情を含む言葉です。
一方、「long for」や「yearn for」は、心から切実に求めるような憧れを表します。「I long for freedom(自由に憧れる)」や「She yearns for a peaceful life(彼女は穏やかな生活に憧れている)」のように、感情的で詩的な響きがあります。どちらも「強く求める」「恋い慕う」といったニュアンスがあり、日本語の「憧れ」に近い深みを持っています。
また、「dream of」もよく使われる表現です。「I dream of living in Paris(パリで暮らすのが夢なんです)」のように、将来への希望や理想を語るときにぴったりです。ここでは「夢見る」と「憧れる」がほぼ同じ意味になります。
つまり、「憧れ」という言葉には、尊敬・希望・願望の3つの側面があり、英語ではそれぞれ違う単語で表す必要があります。「admire」で人への敬意を、「long for」で心の切なさを、「dream of」で未来への希望を伝えることができます。
