「列島」は英語で「archipelago(アーキペラゴ)」と表します。少し聞き慣れない言葉かもしれませんが、「たくさんの島々が集まってできた地形」を意味する単語です。
たとえば日本列島は英語で「the Japanese archipelago」または「the Japanese islands」と言います。どちらも自然な表現ですが、「archipelago」のほうが地理的・学術的な響きを持っています。
「archipelago」はギリシャ語に由来し、「主要な海(Aegean Sea)」という意味から、やがて「多くの島々が浮かぶ海」という意味に広がりました。英語では「the Indonesian archipelago(インドネシア列島)」や「the Philippine archipelago(フィリピン列島)」など、島国の集合を指すときによく使われます。
一方で、もう少し一般的に「島々の連なり」と言いたいだけなら「island chain」や「group of islands」という言い方もよく使われます。たとえば「the Hawaiian island chain(ハワイ諸島)」のように、やわらかい印象で日常的な文章にも合います。
面白いのは、英語では「archipelago」という単語が地理だけでなく、比喩的にも使われることです。たとえば「an archipelago of ideas」と言えば、「いくつもの考えが点々と存在している」といったイメージになります。日本語ではあまり見られない表現ですが、英語らしい詩的な使い方です。
日本では「列島」という言葉に「ひとつにつながった国土」という感覚がありますが、英語の「archipelago」には「多様で散らばった島々」というニュアンスがあります。どちらも同じ風景を指しながら、少し違う世界の見方を映しているのが興味深いですね。
