「氷山」は英語で「iceberg(アイスバーグ)」と言います。直訳すれば「氷の山」。冷たい北の海をゆっくり漂う巨大な氷の塊を指します。ニュースや映画などで「an iceberg floating in the Arctic(北極を漂う氷山)」という表現を目にしたことがあるかもしれません。
この「iceberg」という言葉は、実際の自然現象だけでなく、比喩的にもよく使われます。有名なのが「the tip of the iceberg(氷山の一角)」という表現。海の上に見えている部分は氷山全体のほんの一部で、残りの大部分は水面下に隠れています。そこから転じて、「表面に見えているのはごく一部で、本当の問題はもっと深いところにある」という意味で使われます。たとえば、「This problem is just the tip of the iceberg(この問題は氷山の一角にすぎない)」のように使います。
また、「iceberg」には感情や態度をたとえる使い方もあります。たとえば「iceberg personality」と言えば、「冷たくて感情をあまり出さない人」という意味。氷のように落ち着いているというより、少し距離を感じさせる印象です。
興味深いことに、英語では「iceberg lettuce(アイスバーグレタス)」という野菜の名前にもこの言葉が使われています。丸くて白っぽい形が氷山を思わせることから、そう名づけられました。
つまり、「iceberg」は単なる自然のものではなく、英語の中で「見えない部分」「冷たさ」「隠された本質」といった象徴的な意味を持つ言葉です。海に浮かぶ氷山を想像しながら、この言葉が持つ奥深さを感じてみると、英語の世界が少し広がって見えるかもしれませんね。
