英語の文章を書く際、避けては通れないのが「paragraph(段落)」の構成です。日本語の感覚で適当に改行してしまうと、読み手に「論理的でない」という印象を与えてしまうこともあります。英語における段落の役割と、その独特なルールを整理してみましょう。
英語の段落には、鉄の掟とも言える「One paragraph, one idea」という原則があります。一つの段落に盛り込むトピックは一つだけに絞り、内容が変わるタイミングで必ず段落を切り替えます。日本語のエッセイやブログのように「読みやすさやリズムのためだけに改行する」という習慣は、英語のフォーマルなライティングでは一般的ではありません。
段落の始まり(書き出し)にも、英語特有のスタイルが2種類あります。一つは「Indent style(インデント形式)」で、段落の1行目を数文字分下げる方法です。これは書籍や論文でよく見られます。もう一つは「Block style(ブロック形式)」で、行は下げずに段落と段落の間に1行分の空行を入れる方法です。ビジネスメールやWebサイトでは、このブロック形式が主流となっています。どちらか一方のスタイルで統一するのがマナーです。
面白い雑学として、段落を表す記号「¶」があります。これは「pilcrow(ピルクロウ)」と呼ばれる記号で、校正の現場などで「ここから新しい段落にせよ」という指示に使われます。一見するとアルファベットの「P」が逆さまになったような形ですが、これは昔の写本で段落の区切りを示すために描かれた装飾文字が変化したものだと言われています。
また、英語の段落は構造が非常に定型的です。段落の最初にその段落の要点を述べる「Topic sentence(トピックセンテンス)」を置き、その後に詳細な説明や証拠を続けるのが基本です。最後に「Concluding sentence(結びの文)」で内容をまとめ、次の段落へとつなげます。この型を守るだけで、英語の文章は一気に「それっぽく」なり、相手に伝わりやすくなります。
SNSやチャットなどのカジュアルな場面では、こうした堅苦しいルールは無視されがちですが、レポートやビジネス文書では「段落のルールを守っているか」が知性の判断材料にさえなります。
このように、英語の段落は単なる文章の区切りではなく、思考を整理して伝えるための「パッケージ」のような役割を担っています。書き方や見せ方のルールを意識することで、よりスマートで説得力のある英文を作ることができるはずです。
