近年、インターネットの普及により「Old Media(オールドメディア)」という言葉を耳にする機会が増えました。英語圏では、単に古い媒体を指すだけでなく、社会の基盤を作ってきた「信頼と伝統」というニュアンスを含めて語られることが多い言葉です。
英語で「オールドメディア」を指す際、「Legacy Media(レガシーメディア)」や「Traditional Media(伝統的メディア)」という表現も使われます。これらは新聞、雑誌、ラジオ、そしてテレビを指します。古くからあるメディアなので、英語では「レガシー(遺産)」や「伝統的」という単語が使われています。一方、SNSやWebニュースなどは「New Media(ニューメディア)」と呼ばれ、情報の伝達スピードや双方向性において対比される存在となっています。
メディアの歴史を振り返ると、その原点は15世紀のグーテンベルクによる活版印刷の発明にあります。これにより「Press(出版)」という概念が生まれました。現代でも報道機関を「The Press」と呼ぶのは、印刷機で紙を「プレス(押圧)」していた時代からの名残です。その後、20世紀初頭にラジオ、中盤にテレビが登場し、情報は「大衆へ一斉に流すもの(Broadcasting)」へと進化しました。
しかし、インターネットやSNSなどの「ニューメディア」が台頭したことで、オールドメディアへの批判や課題が浮き彫りになっていますね。代表的なのが「Gatekeeping(ゲートキーピング)」への批判です。ゲートキーピングとは、「ニュース選ぶ門番」のような意味です。これは、少数の編集者や組織が「何を報じるか」を選択し、情報の流れをコントロールしているという指摘です。情報の透明性や中立性が求められる現代において、特定の見解に偏るバイアスが厳しく問われるようになっているからです。
また、速報性の面でも課題があります。SNSでは個人がリアルタイムで発信できるのに対し、オールドメディアは取材や裏付けに時間を要するため、スピード感で劣ることが少なくありません。一方で、フェイクニュースが溢れる現代だからこそ、オールドメディアが持つ「校閲」や「事実確認(Fact-checking)」の機能が再評価されている側面もあります。
「オールドメディア」という言葉には、単なる古いものという意味以上に、情報の権威性や信頼のあり方、そして社会の変化に対する葛藤が込められています。新旧のメディアが共存する今、それぞれの特性を理解することは、私たち自身の情報リテラシーを高める一歩になるのではないでしょうか。
