最近は「ニューメディア」や「オールドメディア」という言葉をよく耳にするようになりました。英語で「new media」という言葉を使うとき、それは単に「新しい媒体」を指すだけでなく、情報伝達のあり方が根本的に変わったことを意味しています。テレビや新聞といった伝統的な「old media」と対比させることで、現代のデジタル社会の姿が見えてきます。
まず興味深いのが「media」という単語の成り立ちです。これはラテン語で「中間にあるもの」を意味する「medium(ミディアム)」の複数形です。ステーキの焼き加減などで耳にする「ミディアム」と同じ語源で、情報の発信者と受信者の「間にあるもの」を指しています。かつては新聞やテレビがその役割を独占していましたが、インターネットの登場により、誰もが「媒体」になれる時代へと変化しました。
ニューメディアという概念が広まる中で、特に重要な役割を果たしたのが「SNS(Social Networking Services)」です。実はSNSは和製英語で、英語圏では「Social Media」と呼ぶのが一般的です。これは、単なる交流ツール(SNS)ではなく、個人が情報を発信する「メディア」としての側面が強く意識されているためです。
現代のメディア環境を象徴する英語表現に「Going viral(バイラルになる)」があります。「virus(ウイルス)」を語源とするこの表現は、情報がウイルスのように「爆発的に拡散する」ことを指しています。つまり、「バズる」を指す英語表現です。ニューメディア以前の社会では、情報の拡散スピードは放送局の裁量に委ねられていましたが、今や個人のつぶやきが瞬時に世界を駆け巡る。このスピード感こそがニューメディアの最大の特徴と言えるのではないでしょうか。
オールドメディアの代表格は、新聞(newspapers)、テレビ(TV)、ラジオ(radio)です。これらは「one-way communication(一方通行の伝達)」が特徴で、発信者が大衆に向けて一斉に情報を流すスタイルから「broadcast(放送)」と呼ばれます。一方でニューメディアは、SNSやブログ、動画配信プラットフォームを指し、最大の特徴は「interactive(双方向)」であることです。誰もが発信者になれる「two-way communication(双方向のコミュニケーション)」であり、コメントやシェアを通じて情報がリアルタイムに形を変えていくそのプロセスこそが、新しい時代のメディアのあり方と言えるでしょう。
文法的な側面では、「the media」と定冠詞を付けて呼ぶ場合、それは単なる道具ではなく「報道機関全体」という一つの社会的な権力を指すことが多くなります。一方で、インターネット上の多様なプラットフォームを指す際は、単なる「ツール」として扱われることが増えています。
ニューメディアにまつわる英語を深掘りすると、技術の進歩がいかに人々のつながり方や、言葉の定義を変えてきたかが分かります。私たちが日常的に使っている「メディア」という言葉は、今この瞬間も、デジタルの波に乗ってその意味を広げ続けています。
