子供から大人まで親しまれている「習い事」。英語には「習い事」というそのものズバリの単語はなく、何を習うか、どのような形式かによって「lesson」や「class」などを使い分ける必要があります。
一般的に、ピアノや英会話など、スキル向上を目的とした指導には「lesson」が使われます。特にマンツーマンや少人数の場合に好まれる表現です。一方で、ヨガや料理、ダンスなど、グループで行う活動や講義形式のものは「class」と呼ぶのが自然です。また、子供たちが放課後に行う活動全体を指して「after-school activities」や「extracurricular activities(課外活動)」と呼ぶこともあります。
学びの場である「school(スクール)」の語源には、意外な意味が隠されています。古代ギリシャ語の「skhole(スコレー)」に由来するのですが、この言葉の本来の意味はなんと「leisure(余暇・ひま)」でした。古代ギリシャでは、労働から解放された「暇」のある人だけが、精神を豊かにするための学問や教養に時間を費やすことができたからです。「忙しい学校生活」のルーツが「暇」にあるというのは、なんとも皮肉で面白い歴史的背景ですね。
習い事や新しいスキルを身につける際によく使われる慣用句に、「learn the ropes」があります。「コツを掴む」「仕事を覚える」という意味ですが、これは大航海時代の船乗り用語に由来します。新人の船員が、船にある無数のロープの結び方や扱い方を必死に覚えることが、一人前になるための第一歩だったことから生まれた表現です。
文法的な使い方としては、習い事を「受ける」「している」と言う場合、動詞の「take」を使うのが一般的です。「I take piano lessons(ピアノを習っています)」や「I’m taking a cooking class(料理教室に通っています)」といった具合です。場所へ行くことを強調するなら「go to」も使えますが、「take」を使うことで、そのスキルを能動的に取り込んでいるニュアンスが伝わります。
このように、英語で「習い事」を表現しようとすると、単に言葉を置き換えるだけでなく、「どのような形式で」「何のために」学ぶのかを具体的に考える必要があります。余暇(スクール)を使ってロープの扱い(コツ)を覚えるように、英語の背景にある文化を学ぶこともまた、素敵な「習い事」の一つと言えるかもしれません。
