不定詞(infinitive)とは、「to + 動詞の原形」の形を取り、名詞・形容詞・副詞の働きをする表現です。英語の文を理解するうえで重要な要素であり、さまざまな場面で使われます。この記事では、不定詞の意味や使い方についてわかりやすく解説します。

不定詞とは何か?
不定詞(infinitive, インフィニティブ)とは、「to + 動詞の原形」の形を持つ表現です。
たとえば、以下のような形があります。
- to eat(食べる)
- to go(行く)
- to study(勉強する)
不定詞にはさまざまな役割があり、名詞・形容詞・副詞のように使われるのが特徴です。
いくつか例を見てみましょう。
- I want to study English.
私は英語を勉強したい。
→ 名詞的用法 - She has a lot of work to do.
彼女にはやるべき仕事がたくさんある。
→ 形容詞的用法 - He went to the library to read books.
彼は本を読むために図書館へ行った。
→ 副詞的用法

不定詞にはいろいろな使い方があり、英文で非常によく利用されるので、英語学習には欠かせません。
不定詞の使い方や役割とは?
不定詞には、主に「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」の3つの使い方があります。
- 名詞的用法
- 形容詞的用法
- 副詞的用法
それぞれ順番に分かりやすく解説していきます。
① 名詞的用法(名詞の役割)
不定詞が名詞のように使われる場合です。主語・目的語・補語として使われます。
- To learn English is important.
英語を学ぶことは重要だ。
⇨ 主語の役割 - To travel around the world is my dream.
世界中を旅することが私の夢です。
⇨ 主語の役割 - I want to go abroad.
私は海外に行きたい。
⇨ 目的語の役割 - I like to play the piano.
私はピアノを弾くことが好きです。
⇨ 目的語の役割 - My dream is to become a doctor.
私の夢は医者になることだ。
⇨ 補語の役割

この場合のto不定詞は「〜すること」という意味になります。
② 形容詞的用法(名詞を修飾)
不定詞が形容詞のように、名詞を修飾する場合です。
- I have a lot of homework to do.
私はやるべき宿題がたくさんある。 - I have something to tell you.
私はあなたに伝えるべきことがあります。 - He needs a pen to write with.
彼は書くためのペンが必要です。 - She needs something to drink.
彼女は何か飲むものが必要だ。

この場合のto不定詞は「~すべき」や「〜するための」などの意味になります。
③ 副詞的用法(動詞や形容詞を修飾)
不定詞が副詞のように、動詞・形容詞・副詞を修飾する場合です。目的・理由・結果などを表すことができます。
- She studies hard to pass the exam.
彼女は試験に合格するために一生懸命勉強する。
⇨ 目的 - I went to the library to study.
私は勉強するために図書館に行った。
⇨ 目的 - I’m happy to see you.
あなたに会えてうれしい。
⇨ 理由 - She was happy to hear the news.
彼女はそのニュースを聞いてうれしかった。
⇨ 理由 - He grew up to be a great musician.
彼は成長して偉大な音楽家になった。
⇨ 結果

この場合のto不定詞は「〜するために」「〜して」などの意味になります。
不定詞の注意点
不定詞を使う際には、以下の点に注意しましょう。
- want, hope, decideなどはto不定詞を使う。
例:I want to go home. - enjoy, finish, mindなどは動名詞を使う。
例:I enjoy playing soccer. - 否定は「not to + 動詞の原形」の形になる。
例:He decided not to go there.
また、「to」を付けずに動詞の原形を使う場合があります。これは「原形不定詞(bare infinitive)」と呼ばれ、特定の動詞の後に現れます。
- 助動詞
例:can, will, may, should, mustなど
例:I can swim.(私は泳げる。) - 使役動詞
例:make, let, haveなど
例:She made me cry.(彼女は私を泣かせた。) - 知覚動詞
例:see, hear, feel, watchなど
例:I saw him leave the room.(私は彼が部屋を出るのを見た。)

原形不定詞は、助動詞、使役動詞、知覚動詞の後に使われます。
to不定詞と動名詞の違い
不定詞と動名詞はどちらも名詞の役割を果たしますが、使い方が異なります。
- I like to swim.
私は泳ぐのが好きだ。 - I like swimming.
私は泳ぐことが好きだ。
多くの場合、どちらも使えますが、意味やニュアンスが変わることもあります。
まとめ
この記事では、不定詞の意味と使い方について解説しました。
不定詞は「to + 動詞の原形」の形を取り、「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」の3つの使い方があります。不定詞を正しく使うことで、読解力が向上するだけでなく、より自然な英語表現ができるようになります。英語を学ぶ際には、不定詞の用法にも注目してみてください。