今回のフレーズは「All is fair in love and war」です。
「All is fair in love and war」は、直訳すると「恋愛と戦争ではすべてが正しい」となりますが、実際には「恋愛や戦争は手段を問わない」「目的のためには手段を選ばない」という意味になります。
このフレーズは、恋愛や戦争においては通常のルールや道徳が通用しないという考えを表現しています。
例えば、誰かが恋愛においてライバルに勝つためにあらゆる手段を使っている場合、「He lied to win her heart, but all is fair in love and war.(彼は彼女の心を勝ち取るために嘘をついたけど、恋愛ではどんな手段も許される)」と言うことができます。また、競争の激しいビジネスの場面で戦略的な行動を取る際に、「They used some aggressive tactics to get ahead, but all’s fair in love and war.(彼らは先に進むために攻撃的な戦術を使ったけど、恋愛と戦争ではすべてが許される)」と言うこともできます。
このフレーズの由来は、イングランド作家であるジョン・リリー(John Lyly)の1579年の小説『ユーフュイーズ(Euphues)』から来ていると考えられています。この作品で「The rules of fair play do not apply in love and war」と述べられ、恋愛や戦争においては通常の倫理規範が適用されないことが示唆されています。同様の表現として、スペイン作家であるセルバンテスの1620年の『ドン・キホーテ』の英語訳にも同様の文言があります。
まとめると、「All is fair in love and war」は、文字通り「恋愛と戦争ではすべてが許される」という意味ではなく、恋愛や戦争においては通常のルールが適用されず、目的のためには手段を選ばないことを指しています。このフレーズを使うことで、恋愛や戦争、あるいは競争の激しい状況での行動を正当化することができます。
この「All is fair in love and war」を使って、恋愛や競争の厳しい状況での行動を表現する場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
恋愛や戦争は手段を問わない。目的のためには手段を選ばない。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。