今回のフレーズは「Bite off more than one can chew」です。
「Bite off more than one can chew」は、直訳すると「噛める以上のものをかじる」となりますが、実際には「自分の能力を超えたことをする」「手に負えないことを引き受ける」という意味になります。
このフレーズは、無理をして多くのことを引き受けたり、困難な課題に挑戦したりする場合に使われます。
例えば、仕事で多くのプロジェクトを同時に引き受けてしまったときに、「I think I bit off more than I can chew with these projects.(これらのプロジェクトを引き受けたことで、手に負えないことになっている)」と言うことができます。また、新しい趣味を同時にいくつも学ぼうとして続けるのが難しいと感じたときに、「He tried to learn piano, guitar, and drums at the same time, but he bit off more than he could chew.(彼はピアノ、ギター、ドラムを同時に学ぼうとしたが、手に余ることになってしまった)」と言うこともできます。
このフレーズは、19世紀のアメリカで流行していた噛みタバコに由来します。当時、人々は自分が噛める量よりも多くのタバコを噛むことを「Bite off more than you can chew」という言葉で表現していました。噛みタバコは摂取し過ぎると、吐き気や体調不良噛を引き起こす恐れがあります。そこで、人々は過剰摂取を戒めるために、「噛み切れない量のタバコを噛むな」という表現を使い始めました。現代では噛みタバコは一般的ではなくなりましたが、このイディオムは生き残り、自分の能力を超える課題を引き受けるという意味で使われるようになりました。
まとめると、「Bite off more than one can chew」は、文字通り「噛める以上のものをかじる」という意味ではなく、自分の能力を超えたことをしようとしてしまうことを指します。このフレーズを使うことで、手に負えない状況や過剰な負担を表現することができます。
この「Bite off more than one can chew」を使って、過剰な責任や負担を感じる場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
噛める以上のものをかじる。自分の能力を超えたことをする。手に負えないことを引き受ける。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。