レモンといえば酸っぱさが特徴ですが、英語でもそのイメージを生かした表現がいくつもあります。
たとえば「when life gives you lemons, make lemonade(人生がレモンをくれたら、レモネードを作れ)」。これは「逆境をチャンスに変えよう」という励ましの言葉。酸っぱいレモンを甘い飲み物に変える発想が、とてもポジティブですよね。
一方で「a lemon」といえば、よくない意味で使われます。特にアメリカ英語では「欠陥品」や「不良品」を指します。たとえば車を買ったのにすぐ壊れてしまったら「This car is a lemon.」と言えます。
また、「sour as a lemon」という比喩もあり、直訳すれば「レモンのように酸っぱい」。そこから転じて「不機嫌な人」「感じの悪い態度」を表すことがあります。顔をしかめる様子とつながっているんですね。
さらに面白いのは「sell someone a lemon(誰かにレモンを売る)」。これは「だめなものをつかませる」「粗悪品を売りつける」という意味です。日本語の「不良品をつかまされる」とほぼ同じ感覚です。
レモンは料理や飲み物をさっぱりさせる存在ですが、英語では「酸っぱさ=困難」や「外れ」といったニュアンスにも使われています。次にレモンを絞って飲み物に入れるとき、こんな表現を思い出せば、酸味の中にも少し言葉の味わいを感じられるかもしれませんね。