英語を習い始めるとすぐに出てくる単語「color」。基本は「色」という意味で、「red is my favorite color.(赤は私の好きな色です)」のように使いますね。ここでの「color」は単数形で「色という概念」を表しています。
一方、「colors」と複数形になるとニュアンスが広がります。まずシンプルに「いろいろな色」という意味。「The painting has beautiful colors.」といえば「その絵には美しい色彩がある」という感じで、複数の色が組み合わさっていることを強調します。
さらに面白いのは、「colors」には比喩的な意味も多いことです。たとえば「show your true colors」といえば「本性を現す」という意味になります。また、船や軍隊が掲げる旗のことを「colors」と呼ぶこともあります。ここから「under the colors of 〜」で「〜の旗のもとに、~を口実にして 」という表現も生まれました。つまり「colors」は「象徴」や「アイデンティティ」と結びつく言葉でもあるんですね。
アメリカ英語では「color」、イギリス英語では「colour」と綴りが違うのも有名です。どちらも意味は同じですが、イギリス式はフランス語由来の綴りを残しているためで、アメリカ式はスペルを簡略化したものなんです。
まとめると、「color」は色そのものを指し、「colors」は複数の色彩や、そこから転じた比喩的な表現に使われます。単純そうに見える単語ですが、文脈によって広がりがあるのが英語のおもしろいところですね。