「台風」は英語で「typhoon(タイフーン)」と言います。発音も日本語とよく似ていますが、実はアジアから世界に広がった言葉と考えられています。語源は諸説ありますが、中国語の「大風(たいふう)」やアラビア語の「ṭūfān(トゥーファーン)」など、さまざまな言語の影響を受けて英語に定着したそうです。
ただし、「typhoon」は特定の地域でしか使われません。主に日本やフィリピンなど、西太平洋で発生する熱帯性の暴風を指す言葉です。アメリカの大西洋側では「hurricane(ハリケーン)」、インド洋や南太平洋では「cyclone(サイクロン)」と呼ばれます。つまり、仕組みはほぼ同じでも、場所によって名前が違うんですね。
たとえばニュースでは「Typhoon No. 7 is approaching Japan(台風7号が日本に接近中です)」のように言います。「make landfall(上陸する)」や「strong winds and heavy rain(強風と大雨)」といった表現もよく使われます。
英語では比喩的に「typhoon」や「storm(嵐)」を人や状況に使うこともあります。「a political storm(政治的な嵐)」や「an emotional whirlwind(感情の嵐)」など、激しい変化や混乱を表す言葉として登場します。
つまり、「typhoon」は自然現象を指すだけでなく、英語では「激しさ」や「勢い」の象徴にもなる言葉です。地域によって呼び名が変わるのも、地球規模で気候を感じられる面白いポイントですね。日本で「台風」と聞いたとき、その英語名を思い浮かべてみると、世界の言葉のつながりを少し感じられるかもしれません。
